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11月8日に行われた日本社会心理学会ワークショップ ネクスト社会神経科学 ―個と社会環境のダイナミクス―において赤石ユニットリーダーが講演を行いました。
2020.12.01
Next社会神経科学 at 日本社会心理学会WS日本社会心理学会ワークショップ ネクスト社会神経科学 ―個と社会環境のダイナミクス―
企画者: 高岸 治人(玉川大学・会員)・塚本 早織(愛知学院大学・会員)
司会者: 塚本 早織(愛知学院大学・会員)
発表者: 赤石 れい(理化学研究所・非会員) 西谷 正太(福井大学・非会員) 森口 佑介(京都大学・非会員)
指定討論者: 結城 雅樹(北海道大学・会員)
概要
社会神経科学はヒトの社会性に関する生物学的な基盤 (脳や遺伝子の働き) を明らかに する学問であり、ここ 20 年の間で膨大な研究が蓄積されてきた。しかしながら、多くの研 究は個が社会に対して示す認知や行動に焦点が当てられており、社会心理学者が重視して きた個と社会のダイナミクスについてはこれまでほとんど議論が交わされることがなかっ た。ヒトが示す社会行動は置かれた社会環境によってダイナミックに変動していき、そし て、その社会行動は社会を再構成する。そのような個と社会のダイナミクスという視点にた った新しい社会神経科学を構築していくのが、社会心理学者としての責務であると考える。 そこで本ワークショップではその第一歩として、社会から個への関係性に注目する。3 名 の新進気鋭の研究者の方々から社会環境がヒトの社会性にどのような影響を与えるのか社 会神経科学的なアプローチを用いた研究を紹介していただく。その中で個と社会のダイナ ミクスを踏まえた次世代の社会神経科学の構築のために何が必要かを議論していくことを 目的とした。 まず赤石れい氏には、採餌理論における探索 (Exploration) と深化 (Exploitation) の概念 を取り入れた社会環境変動を伴った意思決定について脳機能ネットワークを調べた研究に ついて報告してもらう。 続いて西谷正太氏には、社会環境によるヒトの社会性への影響について、近年注目されて いる DNA メチル化解析を用いた研究について報告してもらう。 さらに森口佑介氏には、子どもの認知機能と前頭葉機能の発達について、社会環境による 影響を検討した研究について報告してもらう。 最後に、北海道大学の結城雅樹氏に、社会心理学者の立場から、個と社会環境のダイナミ クスという視点に立った新しい社会神経科学に期待する点、そして注目すべき重要な問題 について議論していただく。
http://www.socialpsychology.jp/conf2020/program/contents/WS02.html